原田外科医院

肛門疾患の種類

肛門疾患について

肛門疾患には実にさまざまな疾患がありますが、そのほとんどが症状と診察で診断が出来ます。肛門の三大疾患は「痔核」「裂肛」「痔瘻」ですが、3人に1人は痔主と言われるほどポピュラーな疾患です。このため、さまざまなサイトで肛門疾患に対する「カウンセリング」が可能なHPも散見され、ある程度の鑑別が御自身で出来るようになっております。しかしそんな中にも稀な疾患が潜んでいるため、御自身で勝手に判断されずに一度は専門病院を受診されることをお勧めします。
ここでも肛門疾患を記載しますが、べんぴ専門の視点も取り入れておりますので、こころあたりのある方は当院へお気軽にご相談下さい。

内痔核

病態
歯状線より上方にできる静脈瘤で、排便時の強いいきみなどによって、支持組織がゆるみ脱出してくるようなもの。所謂、「いぼ痔」で、排便時の出血に際し痛みを伴わないことが多い。程度が進むと、脱肛とすることもあり、元に戻らなくなり嵌頓痔核と称する状態になることもあります。

治療方法
原則的には保存的に坐剤、軟膏等を使って自覚症状の改善をはかります。脱出や出血を伴い、保存的な治療が無効な場合に手術療法となります。実際に手術療法が必要な場合は15から20%ほどです。手術療法も輪ゴム結紮術や硬化療法などの比較的簡単な処置法から結紮切除術と呼ばれる根治的な療法まで色々な方法があり、痔核の程度によって選択されます。以前と異なり出血、痛みを少なくする為に、切除した部分を半分縫い合わせる工夫がなされており術後の痛みは軽くなっています。 

裂肛

病態
いわゆる「切れ痔」という状態で、歯状線より外側の肛門上皮という部分の裂創をいいます。肛門上皮は痛覚があり排便時に痛みを伴います。原因は便秘による硬便などによることが多い。慢性化すると裂創付近の炎症によって肛門ポリープやスキンタグと呼ばれる皮膚のたるみを形成します。また、潰瘍形成を繰り返していると、肛門狭窄となります。

治療方法
保存的に坐剤、軟膏などで治療すると同時に排便状態を改善させるのが原則で、慢性化して肛門潰瘍や肛門ポリープあるいは肛門狭窄を来たしたようなものは、手術適応となります。手術は肛門括約筋の一部を麻酔下に切開して、括約筋の緊張を取る、側方皮下内括約筋切開術をおこないます。肛門狭窄の強い場合は更に皮膚弁移動術を追加することもあります。 

血栓性外痔核

病態
排便時の強いいきみやスポーツなどで肛門への過度の負担がかかり、その結果生じる肛門入り口付近にできる血マメ(血栓)のことをいいます。痛みを伴い、肛門にしこりを触れます。

治療方法
治療方法は2つ。一つ目は外来で局所麻酔をして血栓を除去する方法です。痛みが取れて早期に治癒しますが、内痔核を併発していると術後にジワジワと出血することがあります。2つ目は軟膏・痛み止めを使用して、保存的に治療を行います。手術をしない替わりに、治療には時間がかかり、血栓が小さくなるのに1〜数ヶ月かかることもあります。

肛門ポリープ

病態
直腸と肛門の境目の歯状線にある肛門乳頭がイボ状のかたまりに大きくなったものです。便秘や下痢を繰り返すことにより、肛門に負担をかけるために起こります。

治療方法
癌化することはありません。しかし大きくなると排便時に一緒に脱出するため、ポリープの根元にある粘膜も裂けて出血することもあります。この場合は摘出する必要があります。大きさによっては単に結紮するだけで切除できるものもありますが、麻酔下での結紮切除が必要な場合もあります。

肛門周囲膿瘍

病態
痔瘻の前段階と考えられていて、肛門や肛門周囲に痛み、腫れ、発赤(赤らみ)がおこり、発熱を伴います。痛みは腰をかけられない程になります。
治療方法
痔瘻の急性期の感染症ですので膿瘍(膿の貯まり)を切開して排膿することが必要です。抗菌剤をのんでいただいて炎症が治まってから、痔瘻の型を見極めて手術法を選択します。

嵌頓痔核

病態
内痔核が脱出して、元に戻らなくなった状態をいいます。痛みが強く、妊婦の方は起こりやすくなります。急性期は肛門部を温め、坐剤、軟膏、鎮痛剤などで保存的に治療をします。
治療方法
保存的に肛門部を温めるなどし、坐剤軟膏を使って炎症を抑えます。2週間もすると小さくなり、その時点で手術療法を行います。急性期の手術は痛みも強く、出血も多くなりますので症状が落ち着いてからの手術が望ましいです。

直腸脱

病態
排便時に直腸全層が肛門から脱出して しまうもので、肛門括約筋の緊張が弱いひとに見られます。5cmも10cmも脱出する場合があり、下着がいつも汚れたり、排便後は手で戻さないと元に戻りません。
治療方法
手術療法が必要です。入院した上で、ガント-三輪-ティールシュ法という方法で、直腸粘膜を結紮した上で肛門部を縫縮し、直腸が脱出しなようにします。

皮膚痔・スキンタグ

病態
皮膚痔(スキンダグ)は肛門の外側にある皮膚の「シワ」のたるみです。肛門の皮膚に痔核や裂肛による炎症が広がって腫れが起こると、炎症が治まった後も皮膚のゆるみが残ってしまうために出来ます。
治療方針
触れることが出来るため気になって外来受診をされる方が多いのですが、基本的に癌化することは決してありませんので、放置していても構いません。どうしても気になる場合には局所麻酔を行い、外科的に切除します。

肛門腫瘍

病態
肛門腫瘍には「肛門管癌」 「痔瘻癌」 「悪性黒色腫」 「Paget病」 「Bowen病」があります。中には診断に苦慮する疾患もあります。痔や湿疹で治療をしていてもなかなか治らない場合は、悪性腫瘍を疑います。
治療方法
全疾患とも外科的切除が第一選択です。外科的治療法は疾患によって異なります。

尖圭コンジローマ

病態
ヒト乳頭腫ウイルス( 略してHPVといいます) が皮膚や粘膜に感染し肛門周囲や性器、尿道口に尖ったイボができる病気で、厚生労働省の調査で近年増加傾向にあります。 
皮膚、粘膜の接触により感染しますが、多くは性行為かその類似行為によるもので、感染から約3週〜8ヶ月の潜伏期間の後に発症します。 

治療
外科的切除・電気焼灼・レーザー・軟膏などです。

肛門周囲湿疹

病態
肛門周囲にできる湿疹です。痒みやヒリヒリ感、ピリピリ感が強く、お風呂上がりや寝る前に症状が強く出るものもあります。主に刺激物の多い食事を摂る方に多く、排便時に肛門周囲に香辛料などの残渣が付着することで湿疹になります。
治療方法
肛門周囲の湿疹ですので、清潔にした後、軟膏を塗って頂いて治療いたします。治療中は辛いものやアルコールは避けて頂き、石けんを使用しないようにしてください。

ウオシュレット肛門

病態
常に肛門を奇麗にしすぎる方に起こる肛門周囲の湿疹です。肛門周囲の皮膚を保護する油膜まで奇麗にふき取ったり、シャワーや石鹸で必要以上に洗い流してしまうためです。
治療方法
基本的には肛門周囲の湿疹ですので、軟膏を塗って頂いて治療します。また、神経質に肛門周囲を拭き過ぎないことです。

排便障害

病態
排便時にうまく腹圧をかけられず、また出口を閉めながらいきむためなかなか便が出せない状態を言います。排便方法は誰に教わるわけではないため、変な癖がつくことで排便障害になります。

治療
排便姿勢・排便方法を指導していき、頭で理解しながら修正をしていきます。 

肛門痛

病態
肛門痛の原因には大きく分けて2つに分類されます。1つは感染(直腸炎・肛門小窩炎・肛門周囲膿瘍・痔瘻など)による場合、もう1つは機能性による場合があります。機能性とは肛門周囲の筋肉(肛門挙筋)が過緊張の状態で起こると言われています。

治療
感染症の場合は抗生剤や切開して膿を取り出すことで直りますが、機能性の場合は確立した治療法はありませんが、主に肛門挙筋のストレッチや排便時のリラックス法等を指導していきます。 

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